凍る雪那 ――後書き


 この『凍る雪那』は元々、公式の『氷音の詩』の第二章として書いたものです
 実際に同名のものが公式にアップされていますが、あちらは修正版で
 これが元々アップされる予定だったものになります

 修正版との最大の差は、修正版が一人称で書かれているのに対し、こちらは三人称で書かれている事です
 ……正確には、自分ではそう意識して書いている事、ですが
 元々、一つの風景を切り取って結界に閉じ込めるイメージがあって
 その為に少し遠い視点で、というのがあったんですね
 なので、普段書き慣れている一人称ではなく、三人称気味に
 むしろ普通の三人称よりも遠いぐらいの位置から書こうとしていました

 そして、この『凍る雪那』までは書けたのですが
 形式に慣れていない事もあり、進みはいつも以上に悪く
 第三章を書いてる途中でどうにも煮詰まってきたので、気分転換も兼ねていつもの小説としての感じで書いてみよう、と
 書き直すだけならあんまり時間もかからないだろうし、自分のサイトの更新ネタにも出来るし
 そんなつもりで書き直して、自分のサイトに載せる許可を得るついでに提出してみたら
 修正版の方を気に入られて、むしろ修正版を公式に載せて良いですか、と
 それはそれで自分に負けた気分になりつつも、依頼主がそう言われるならそうするかな、と

 そんな経緯もあり、内部的には公式に載っているものは小説版、といった呼ばれ方をしていたりします
 こっちのバージョンには特に呼び名はありませんが……合わせるのならば散文版、ですか


 ネタとしては、第一章の『紅白の旋律』を世界観の説明な感じとして
 次はひとまず普通に何らかの妖怪を出して、そこからどんな話になるか書いてみるか、と
 妖怪自体はfrozen*fieldの名前もあり、雪女を選んで
 割と行き当たりばったりなのはいつもの事、と

 後は、妖怪を出してください、という注文はあっても
 それで素直に退治して終わり、とはしたくないなぁと思っていて
 妖怪にも妖怪なりの理由があって、とか考えていったらこんな感じに
 今回の妖怪は元々人間で、最後は幽霊みたいに成仏してるっぽい感じになってるけど
 その辺りは追々……と言うか、まだあんまり考えてません
 そもそも妖怪って凄い広い範囲の定義っぽいんで、いろんなのがいるんだろうし
 毎回同じ流れ、というわけにもいかないでしょうしね

 ただ、書いて見た結果として
 主人公のはずの碧雨&朧の影が薄いのは問題、ですかね
 文章の形式もあり、僕が名前を書かない事もあり、だけど
 それ以前に出番が少ないんだよな、今回
 まぁ、その辺りは別の章で補間しましょう、うん


 そんな感じで
 今回は没ネタリサイクル兼宣伝、みたいな感じですけど
 その内にもっと色々書きたいね、こっちでも
2008/01/10
トゥクス・ウィム

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