バルトゥーの屋敷 その1


カイル:
じゃあ、始めるか
GM:
ちょっと待って、俺もまだしっかりと読んでないから
エイク:
え? すでに録音始めたぜ?
GM:
まじで?

 ルールブックについているサンプルシナリオなので、GMが作ったわけではないのですが
 とりあえずそれでやると言いつつ、当日まで読んで無かったのはどうなのやら?

GM:
えー、テラスティア大陸北部のザルツ地方にあるルキスラ帝国の首都から冒険は始まるよ、って書いてあるよ
カイル:
書いてあるよまで言うなよ
GM:
ルキスラの周辺には魔動機文明時代の遺跡が多数残されています
カイル:
チョー棒読み!
エイク:
なんという棒読み!
GM:
いやだってそう書いてあるんだよ
   要するに、この首都の周辺には遺跡一杯でうひゃうひゃって事ですよ
   というわけでですね、君達はそのルキスラ帝国の冒険者です
   もうパーティーは組んでいる、で良いのかな?
エイク:
めんどいからいいんじゃね? といつも言ってしまうのだが
GM:
じゃあ、自己紹介と簡単な設定を
エイク:
キャラクター名はエイク、種族ナイトメア
    簡単な設定と言われてもなんだろう……完全な一発ネタで作ったキャラだからなぁ
GM:
アームド響○ですね、わかります
エイク:
アームドは剣だけどな
    まぁ、両手にメイスを持った、数年前の変身ヒーローを目指したキャラです
    いや、別にヒーローしないけど
GM:
夏だから赤いんでしょ?
エイク:
いや、まだファイアウェポン使えないから
    どう見てもコンジャラーよりファイター上げるのが先だし
カイル:
そこまでネタが仕込まれてるのか
エイク:
魔法リスト見たらそこまであったから良いかなぁと
カイル:
えーと、冒険者のカイル
    ファイタースカウトで……精神力的にひ弱いので、微妙にグレ気味な気がする
    で、グレてスカウトが取れちゃった
GM:
15の夜的な話ですね
ウサピョン:
みんな、ウサピョンって呼んでくださいね
エイク&カイル:
いや、断る!
GM:
苗字はなに? ウサ=ピョン?
エイク:
ウ=サピョンじゃないの?
ウサピョン:
ウサピョン=デンドロビウム=(以下、延々と続く)
GM:
え? ものすごく短くしてウサピョンなの?
ウサピョン:
この前に凄い長いのがあるんだよ
GM:
あー、裕福な家だもんね
   実は王族なんじゃねーの?
カイル:
え? え? あれでしょ?
    ウサ=ピ=ョンで通称ヨン様じゃないの?
    確か韓国的発音ではヨはちっちゃいし
GM:
「アナタノ事ガ好キダカラ」
   あ、これ違う
   見たこと無いからわかんないや
ウサピョン:
ちなみに、ソーサラーセージです
GM:
んで、NPCキャラ、アルフレッド
   カイルの兄貴だと、お互いがそう思っています
カイル:
ダイスを振ったら、境遇が被ったんだよね
GM:
ザイアのプリーストで、騎士道精神溢れる人間です
カイル:
の割に、金寄越せとかは言ってくるけどな
GM:
大丈夫、100ガメル残ったから
エイク:
そうそう、俺は所持金ないんで
    境遇で破産してるからしょうがないよね
カイル:
むしろ現在進行形で破産しているけどね
エイク:
装備買ったらちょうど0になったんだよ

 装備の質を落とす事は考えないらしい
 境遇と噛み合ったからってのもあるけど

GM:
では、君達は現在、冒険者の店〈蒼き雷の剣〉亭にいます
カイル:
すげー壮大な名前だけど
GM:
多分、昔マスターがそんな物を持ってたんじゃない?
   ほら、よくあるじゃん 冒険者の店の名前って、マスターの昔の……
カイル:
厨二ネーム?
GM:
そうそう
エイク:
あっれー?
GM:
〈クマ殺し亭〉とかもきっとあると思うよ
   後は〈ゴブリン殺し亭〉とか
   そんな店行きたくないけど
カイル:
〈クマ殺し亭〉ってのもきっと、犬ぐらいの大きさの小熊だったりね
GM:
後は〈僕アルバイト亭〉とかきっとあると思うぜ
一同:
(爆笑)
GM:
マスターがアルバイトの頃に、押し入り強盗に対して「僕アルバイトォ!」ってやった店
カイル:
嫌過ぎる
GM:
そんな店もきっとこの街に有るに違いない
エイク:
この街に?
GM:
首都だからね、いろんな人がいるよ
   そんなわけで、結構有名な店らしいよ
   店主はかつて大剣使いの人間だったルーサー(50才)
   蛮族バジリスクを倒して沢山の財宝を得たという、要するに成り上がりですよ
カイル:
まぁ、冒険者なんてすべからく成りあがりだよな
    堅実な冒険者とかちょっと嫌だ、正直
GM:
わからないよ
   凄い堅実に商人の護衛とかを毎日続けて、〈商人の護衛亭〉とか作るかもしれないじゃん?
一同:
冒険してねー
GM:
ともかく、君たちが酒場の一角で酒盛りなりなんなりをしているところに、エルフの男が声をかけてくるよ
   「やぁ、良い遺跡を見つけたんだ。探検してみないかい?」
カイル:
……なんか、深夜の通販番組みたいだな
GM:
「どうだい? ジョン」
   「これは凄いよ 腹筋が燃えるようだよ」
   「はっはっは、そうだろ? この○○は従来の○○より(以下略)」
   みたいな、そういう感じ?
エイク:
今の表現のせいで一気に胡散臭くなったんだけど気のせいかな
GM:
大丈夫、胡散臭くはないぞ
カイル:
でも、ジョンとかそんな感じの名前のエルフなんだよね
GM:
名前はね、マイエルさんです
エイク:
……マイケルか

 ……ごめんなさい
 この発言のせいで、その後のシナリオの雰囲気が一気に変わりました

GM:
マイエル……いや、マイケルで良いよ、ポーウ!
   ムーンウォークで君たちの前に現れて
   「やぁ、良い遺跡を見つけたんだ、ポーウ! 探検してみないかい?」
   って言って、爪先で立ってポーウ! って
カイル:
そっちかよ、マイケルって
ウサピョン:
もっと駄目だー
GM:
ほんとだよ
   いきなりサンプルシナリオから外れてきたぞ
カイル:
そのノリだと狼に変身しちゃうだろう
GM:
だってムーンウォークで来た時に、周りの人がみんなこう(と、踊る仕草)やってたりするよ
カイル:
全員バックダンサー?
GM:
めっちゃ金持ちやん
   そんなわけで、皆さんに声をかけてきました
カイル:
……反応しづらいよ
GM:
えーと、基本知識として、マイケルはキミ達もよく知っている探し屋です
   探し屋と言うのは、遺跡を探して、その情報を売って生計を立てている人ね
   かなり信頼のおける人だ、と言うのが君たちの知っている知識です
カイル:
俺達にとって重要な事は一つ
    ……いくらよ?
エイク:
はやっ
カイル:
買えない服の前で粘ってもしょうがないんだよ
GM:
「君達はまだ駆け出しのようだから、100ガメルでどうだい?」
エイク:
(自分のキャラクターシートの所持金の欄を見る)
カイル:
わざわざ財布の中を覗くな、音しないから
    で、100ある人?
GM:
アルフレッドは「私も多少出す事は出来るし、あそこの貧乏な奴はおいておいて、私達3人で分け合って出すのはどうだい?」って言うよ
カイル:
まぁ、それで……100なら仮に外れてもそこまで痛くはないしな
GM:
さぁ、どうするんだい?
   君達が早くしないとバックダンサーの人達が疲れちゃうよ?
カイル:
かわいそ過ぎるな、なんかそれは
    とりあえず、出すか、3で割って
GM:
3で割れないけどね
ウサピョン:
10円まけてもらって
GM:
10円って言わないでください 単位はガメルです
   まぁ、「それなら私が40ガメル出そう」と、アルフレッドが
カイル:
まぁ、見つからなかったらマイケルの評判を落とすだけで
GM:
「おいおい、よしてくれよ。私の情報は完璧だよ、ポーウ!」
カイル:
とりあえずバックダンサーを止めろ、バックダンサーを
GM:
バックダンサーは狂った様に踊り続けている
   さぁ、お金は払ったね?
ウサピョン:
払ってやるピョン
GM:
あ、こいつピョンって語尾を付けてなんとかキャラを立たせようとしている?

 そして、すっかりダンサーになってしまったマイエル改めマイケルから、遺跡の情報を受け取ります
 ここから歩いて半日ぐらいの位置の魔動機文明時代の建物で、どうやら未探索らしい、との事
 あまり大きくはなく、1日もあれば探索は出来るだろう、と

GM:
後、証拠として石像の足元に彫られていた文字を転写してきた紙を見せてくれますが
   魔動機文明語読める人?
エイク:
居ないような気がしたぜ?
GM:
じゃあこれは、バルトゥーの屋敷って書いてあるんだよって教えてくれます
カイル:
要は表札か
GM:
ルーサーは「お前達にはちょうど良い仕事なんじゃないか」って言ってくれます
エイク:
問題があるとすれば、その魔動機文明語を読める人間が居なかった事ぐらいか
GM:
気にすんな
   ちなみに行きはマイケルが送ってくれるけど、帰りは自分たちで帰ってきてね
カイル:
まぁ、道さえ覚えておけば良いんでしょ?
GM:
半日の距離だから、普通に迷わずに行けると思うよ
   っていうか帰りなんていちいち判定するのめんどくさいしね
エイク:
全くですね
カイル:
凄いご都合主義な言葉が聞こえた
GM:
そんなわけで、バルトゥーの屋敷という事が解ったけど
   さぁ、君達はどうする? 今は大体昼ぐらいだけど
カイル:
半日だと夜に着いちゃうのか、それは避けたいね
GM:
じゃあマイケルが「君達はまだ初心者のようだから教えておくけれども、こういうときは色々と調べておくけれどもポーウ!」と
カイル:
いや、言われなくても調べるけど
GM:
(踊る仕草をしながら)ポーウ! ポーウ!
エイク:
いや、踊りは良いから
カイル:
何処かにスイッチはないのか、スイッチは
GM:
さぁ、君達は何をするかい?
カイル:
後でy○utubeでス○ラーのビデオでも探しとく?
GM:
じゃあ、カイルはス○ラーのDVDを探すってことになったから、他の二人は何をするのかな?
カイル:
いやいや、そうじゃないだろ
GM:
カイルはマイケルの踊りにいたく感激したようなので、きっと次回からバックダンサーに加わると思うんだ
カイル:
しねーよ

 さておき、とりあえずはバルトゥーについて、図書館で調べることになりました
 セージに任せても良かったけど、他にやる事も思いつかなかったので、全員で

ウサピョン:
じゃあ、図書館に調べに行くかなぴょん
カイル:
かなぴょん?
GM:
ピョン忘れてたな、今
   さておき、この場合は文献判定ですね
   セージ技能で振ってください
エイク:
せっかくだから我々も平目で振るぜ
カイル:
多分、役には立たないけど
GM:
達成値はみんな教えてください
エイク:
えーい(ころころ)3、駄目でしたー
GM:
君は全く違うものについて調べられたよ
カイル:
(ころころ)7だ
GM:
じゃあカイルはスリラーのダンスの仕方を覚えたよ
カイル:
載ってねーよ、どう考えても
ウサピョン:
うっさぴょーん(ころころ)10
GM:
10? ちょうどだね、よかったね
   バルトゥーは魔動機文明時代に実在した人間の学者である
   魔法生物、主に番兵類の研究家で、ザルツ地方に住んでいた、ってことしか解りません
エイク:
番兵類(ばんペいるい)?
GM:
ばんぺいか? ……ばん○いくんRX!
ウサピョン:
ばばばばん○いくんRX!
GM&ウサピョン:
ばんばんばんばんばばんばーん
カイル:
踊るな!
GM:
ばん○いくんRX!
   あ、ここは伏せないとね
カイル:
いいから、進めようぜ
GM:
バルトゥーについては、他の学者の手記に名前が載っているのが発見される程度の知名度でしかなく、他に詳しい事はわかりません
   しかし、その手記からは人道を外れた研究を行ったり、ひどく悪趣味な気質があったような印象を受けます
カイル:
つまり……マッドサイエンティスト
エイク:
そして番兵って事は、絶対何か居ますよね
GM:
あ、間違えた、受けませんでした、だ
   人のためになる研究に生涯を捧げた人物のようです
   良い人良い人
カイル:
待て、正反対じゃねーか
GM:
ごめん、マイケル間違えちゃった
   マイケル司書もやってるからさ
   適当に今決めたけど
カイル:
嫌過ぎる
GM:
この本ありますかって聞くと、ムーンウォークで「ポーウ! これだね?」って
エイク:
図書館では静かにしてくれ
GM:
図書館では、マイケル以外静かにしてくださいって書いてあるよ
   マイケルはスポットライトとかバンバン浴びちゃうからね
カイル:
その図書館って、名前がネバーランドとか言うんじゃない?
エイク:
……国立なんですよね?
カイル:
国立ネバーランド図書館
GM:
そうそう、他の職員は全員子供だから
カイル:
それは危険だろう、いろんな意味で
    てか、児童労働じゃねーか
GM:
グラスランナーかもしれないじゃないか
   もしくは子供型のルーンフォークとかあるかもしれないだろ?
カイル:
紛らわしいわ!
GM:
ここは夢の国なのさ、ポーウ!
カイル:
嫌な夢の国だなぁ
GM:
でもね、君たちに言っておく、夢は金が無いと買えないのさ、ポーウ!
カイル:
うわぁ……嫌過ぎる

 そんなこんなで、バルトゥーに関する下調べも終了
 準備と言うにも、特に対策する事も思いつかず
 後の準備は……

GM:
それで、今日は1日休んで、朝一で出かけるってことで良いのかな?
カイル:
朝一で出れば昼過ぎぐらいに着くのか
    むしろ、明るい内に野営した方が良いのかな?
GM:
1日あれば探索できるから、野営は必要ないよ
エイク:
ああ、往復含めて1日か
    中の探索に1日だと普通に思ってた
GM:
まぁ、一応昼飯は買っていかないと、君達死ぬよ?
エイク:
で、俺は買う金がないよ
GM:
保存食1日分は10です
カイル:
大丈夫、半日だったら保存食じゃ無くても行ける!
エイク:
そういう問題?
GM:
まぁ、誰か其処に居る貧乏な奴に10ガメル貸してあげればいいんじゃないかなぁ?
エイク:
誰かが貸してくれればいいんじゃないかなぁ?
ウサピョン:
仕方ないなぁ、恵んでやるぴょん
GM:
このウサギ、なんかむかつく!
カイル:
ウサギに飼われる仮○ライダー、と
GM:
まぁ、君達は最終手段として常に生きている保存食があるから大丈夫だと思う
   (と、ウサピョンの方を見る)
カイル:
あー、ウサギの丸焼きか
GM:
移動力も遅いしね 10しかない
ウサピョン:
この僕を食べるなんて、なんて事を言うんだぴょーん
カイル:
そこは違うだろ、僕の顔をお食べじゃないのか
エイク:
……そっち?

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