約束


 約束、だよ。

 それは、遠い昔の話。
 大切な何かを無くした日。
 すぐ近くのはずなのに、その手は届かなくて。
 誰に届く事も無く、すり抜けていく気持ち。
 一番届けたかった人にも、届かずに。

 そのまま、消えたくはないのに。

 忘れない。
 忘れてほしくない。
 覚えている。
 覚えていてほしい。
 それだけをただ、願う。

 何もなければ、消える事もないのだけれど。

 小さな欠片が舞っていた。
 全てを覆い隠すかのように。
 忘れたくなくて。
 認めたくなくて。
 曖昧な形のまま、埋もれていく風景。
 曖昧な形のまま、完全に消える事もなく。

 その願いは、行き場を無くして。
 誰かに届く『いつか』を、いつまでも待ち続ける。

 約束、したから。

 恒例、1月6日更新
 と言いつつ、ついに散文だけになっちゃいましたが

 それ以前にそもそも、今回の意識にあったのは微妙にKanonじゃなくてAsterだったり
 Asterのムービー見た時点で、これはKanon意識してるのかなぁと思ったわけですが
 そんなわけで、どっちでも取れるような感じで、ぐらいを狙って書いてみる
 うまくいっているかどうかは知らない

 なんにしても、Kanonが僕の出発点であることに変わりは無く
 これからもまた、こういう機会では書いていくんでしょうね、多分

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