箱庭


 見下ろした世界は、誰の物なんだろう?


 高みから見下ろした風景。
 踏みつぶせそうな建物。
 細々と走り回る車達。
 人の姿はもはや、判別すらも出来ない。
 まるで箱庭のように、ちっぽけな世界。
 だけど、その世界は遙か遠く。
 ここから手を伸ばしても、けして掴めることはない。
 幻の街。
 そこは、自分の住んでいる世界のはずなのに。

 視線を徐々に上げていく。
 山に歪められた地平線。
 海に削られた海岸線。
 その境界を超えれば、後は突き抜けるような青が広がるのみ。
 そして、更に高い場所にある空。
 遙かな世界にも、手が届くことはなくて。

 ――ならば今、自分が居る世界は何なのだろう?

 手の届かないところで進む世界。
 それを見つめる自分。
 そんな存在が居ることに、誰も気が付くことはなくて。
 ならば、その自分が更に上から見られていたとしても、きっと気が付きはしないんだろう。
 それもまた、幻なのだから。

 箱庭の中の世界にまた、帰っていく。
 自分が生きている世界。
 箱庭の中で生きる、それはただ、生かされているだけ。
 それを見つめる存在には、何も届きはしない。
 それに気が付くことさえ、許されてはいない。
 ただ、生かされる内は、生き続けること。
 それだけが、箱庭の住人に課せられた使命だから。


 自分の住む世界は、誰の物なんだろう?

 ……あんまり良くない兆候のような気がする

 何だかよくわからないけど、山の上から見下ろしてて思ったことが、こんな感じ
 いつも書いてるのに比べて、どうにも救いがないような気がするんだけど
 疲れてるのかなぁ……

 ともかくまぁ、こんな電波が来たのは確かなので
 とりあえず更新ネタにしてみたですよ?
 出来自体も微妙な感じだけど……まぁいいや

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